6日の外国為替市場で円が対ドルで急伸している。8月の米雇用統計が発表された直後の英国時間13時30分(日本時間同日21時30分)すぎに一時1ドル=141円98銭近辺まで円買い・ドル売りが進み、8月5日以来の円高・ドル安水準をつける場面があった。米雇用統計の発表前は143円台前半で推移していた。
出典:円、対ドルで急伸 一時141円台 米雇用統計受けドル売り 日経速報ニュース 2024/09/06
さて、みなさんもニュースで「円高」という言葉をよく耳にしているのではないでしょうか?「円高」と聞くと、ちょっと難しそうな経済の話に思えるかもしれませんが、実は私たちの日常生活にも大きく関係しているのです。
円高とはどういうこと?
円高とは、1ドルで買える円の量が増えること、つまりドルに対して円の価値が上がる状態を指します。たとえば、昨日まで1ドル145円だったものが、今日は1ドル140円になると、それが「円高」です。
では、なぜ今回の円高が起こったのでしょうか?背景には、アメリカの経済状況が関係しています。最近発表された米雇用統計の結果が市場の予想を下回り、アメリカ経済の先行きに対する懸念が広がったのです。こうなると、投資家たちは「ドルよりも円が安全だ」と判断し、ドルを売って円を買う動きが強まります。その結果、円の価値が上がり、円高が進んだというわけです。
円高が私たちの生活に与える影響
円高になると、私たちの生活にはどのような影響が出るのでしょうか?メリットとデメリットを見ていきましょう。
円高のメリット
- 海外旅行が安くなる!
円高になると、海外で日本円を現地通貨に換える際に、より多くの現地通貨が手に入るため、旅行がよりお得になります。たとえば、アメリカで食事をしたり、お土産を買ったりするのが今までよりも安く感じられるかもしれません。 - 輸入品が安くなる!
海外から輸入される製品や食材も、円高によって値段が下がることが期待できます。たとえば、スマートフォン、洋服、輸入食品などが、今までよりも安く手に入るかもしれません。
円高のデメリット
- 日本企業にとっては逆風…
一方で、円高は日本企業にとっては困った状況でもあります。日本の企業が海外へ商品を輸出する場合、円高になるとその商品の値段が現地の人たちには割高に感じられてしまい、売上が減少する可能性があります。これは、企業の業績に悪影響を与えることになります。 - 国内経済への影響
企業の業績が悪化すれば、当然その影響は私たちにも及びます。就職状況が悪化したり、企業の利益が減ることでボーナスが少なくなったりすることも考えられます。
今、私たちにできること
経済の動きは複雑で予測が難しいですが、私たちにとって重要なのは、「いま、ここ」を意識し、経済に関心を持つことです。円高や円安といった為替の変動が、日常生活にどう関わってくるのかを理解することで、将来の選択肢も広がります。
「ノーペイン・ノーゲイン」の精神を忘れずに、日々の学びを続けましょう。経済は難しく感じるかもしれませんが、一歩ずつ理解を深めることで、私たちの未来を豊かにしてくれる大切な知識となります。
このように円高は、私たちの生活に直結する身近な問題でもあります。ニュースをただ聞き流すのではなく、自分ごととして考える姿勢を持つことが、これからの社会で活躍するために必要な力です。「みんなの学級通信」では、今後も社会の動きや経済の話題をわかりやすくお伝えしていきます。毎日の学びを大切にし、明るい未来を一緒に切り拓いていきましょう。