日本人の主食、コメが店から消えた!?全国のスーパーなどで、コメが品薄となっている。購入点数の制限や値上げも起きているというが、理由はいったい何なのだろうか?
(読売中高生新聞 第511号より)
令和の米騒動:品薄の背景とは?
現在、日本では米の品薄状態が続いており、いわゆる「令和の米騒動」とも呼ばれる状況が発生しています。この現象の背後には、供給側と需要側の両方からの影響が重なっているのです。
供給側の要因:天候不順と品質問題
2023年の天候不順が大きな影響を及ぼしました。新潟や秋田などの主要産地では、日照不足や猛暑による収穫量の減少が見られました。さらに、全国各地で大雨や高温被害が発生し、農作物全般に甚大な被害をもたらしました。
品質面でも問題が生じており、高温の影響で米が白く濁り、精米時に砕けやすくなる現象が見られました。このような品質低下は、消費者にとっても大きな懸念材料となっています。
需要側の要因:コロナ禍からの回復と価格競争
コロナ禍からの回復に伴い、外食需要が回復するとともに、訪日外国人観光客の増加により、米の需要が急増しました。さらに、パンや麺類と比較して、米の価格上昇が緩やかだったことも、相対的な「値ごろ感」を消費者に与え、需要増加につながったと考えられます。
在庫不足が引き起こす消費者への影響
2024年6月末時点での米の在庫量は、平成11年以降で最も少ない状況となっており、これがさらに市場の品薄状態を加速させています。このため、多くのスーパーマーケットでは購入制限が設けられ、消費者の中には複数の店舗を回って米を買い集めたり、米の消費量を減らす工夫をする人も出てきています。
今後の見通しと消費者へのアドバイス
9月以降、新潟県や東北地方などの主要産地から新米が本格的に出回る見通しが立っていますが、それまでの間は品薄状態が続く可能性があります。このような状況下では、消費者としても冷静に対応し、必要以上の買い占めや浪費を避けることが重要です。
日本の食卓を守るために
今回の「令和の米騒動」は、日本の食卓に直結する問題であり、消費者一人ひとりが意識を持つ必要があります。お米を大切にし、無駄なく消費することが求められます。また、この状況を機に、食材の選び方や家庭での食材管理について見直す良い機会かもしれません。
私たちの食卓を支えるために、今こそ「みんなの学級通信」の精神で、日々の生活を丁寧に見直し、未来のためにどう生きるかを考えていきましょう。